レンガを螺旋状に積んだトンネルを抜けると、そこはフィレンツェのリストランテ?
東大路丸太町の熊野神社交差点を一本東に入った平安神宮に抜ける道沿いに店はありました。うっかりすると見過ごしそうな小さな入口。鉄の柵を開けて少し階段を降りドアが開けると、もうそこは別世界。十ヶ月という異例の準備期間をかけ内装まで地産地消にこだわり、経年変化が楽しめる天然の素材を使用。天井高を確保するために地面を掘り、掘り起こした土でレンガを焼いたというのです。そのレンガはこの地に伝わる『ねじりまんぽ』と呼ばれる斜めアーチ状に積み上げる工法で、エントランスに使われています。
店名の『cenci』はフィレンツエの方言で「古びたもの、ボロ布」という意味とか。坂本シェフが大学時代に、フィレンツェで出会った古くて素朴なものの良さから命名されました。リストランテという場所を通して選び抜いた素材の力を伝え、夢をともにするスタッフでもてなしたい。そんなシェフの想いが生かされた、末永く通いたくなるお店です。
オーナーシェフ 坂本 健(けん)
京都出身40歳。大学生の頃訪れたイタリアで、人と料理に魅せられ卒業後、当時イルパッパラルドのシェフであった笹島氏に師事。その後、笹島シェフの右腕として東山のイルギオットーネ本店を任されるまでに。2014年2月退任後、2014年12月に独立開店。「食事を楽しむところ」というリストランテ本来の役割を追求する人。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
イタリアンレストラン cenci (チェンチ)
京都市左京区聖護院円頓美町44-7
☎075-708-5307
http://cenci-kyoto.com/
■営業時間:12:00〜15:00(12:30Lo) 18:00~22:00(19:00Lo)
■定 休 日: 月曜(日曜不定休)